「メイドカフェ」「コンカフェ」という言葉を定義づけるのは難しい。それほど多種多様なお店が存在します。そもそも「コンカフェ」という言葉は、未だ「なーにそれ?」という方も多いのではないでしょうか。
この記事はそれぞれの定義づけを目的とはしません。(まだまだひよっこの肘にはできませぬ……)が、定義がふわふわ多種多様なお店が次から次へと展開される現状を、自分なりに見つめてみた考えをつらつらと書いて参ります。
多種多様な「メイドのお店」
メイドさんのいるお店には、どんなお店があるでしょう。
- 喫茶店のウエイトレスのコスチュームがメイド服。店舗の雰囲気、飲食をメインに楽しむ。メイドさんとの会話は注文時や、ひとことふたことの世間話があるか程度。「メイド喫茶」「メイドカフェ」と称する/称されることが多い。
- チェキ撮影やライブパフォーマンス、メイドさんとのゲームといったアミューズメントがメイン。テーマパークのようなお店。「メイドカフェ」と称する/称されることが多い。
- お酒を中心にドリンクをゆっくりと飲みつつ、メイドさんとお話もできるお店。メイドさんへドリンクを差し入れることもできる。「メイドカフェ」「メイドバー」と称する/称されることが多い。
- お酒をぐいぐい飲むことが前提。40分飲み放題〇〇円のように、あらかじめ飲み放題前提の料金形態であることが多い。メイドさんへドリンクを差し入れしてコミュニケーションを取ることがメイン。「メイドバー」「カフェ&バー」と称する/称されることが多い。
メイドさんがいる(従業員がメイド服を着ている)ことにより「メイド喫茶」「メイドカフェ」「メイドバー」と称しても「まあ、メイドさんがいるならそうだよな……」と思われるでしょう。こうしてざっくりと分類してみるだけでも様々な店舗がありますが、やや乱暴になら「メイドのお店」と一括りにできてしまいます。
上記のざっくり分類に当てはまらない「メイドのお店」ももちろんあります。それだけ多岐にわたる「メイドのお店」は、普段この文化に馴染みのない方からすると「メイドカフェ」として一括りに認識される可能性が高いのではないでしょうか。
もーっと多種多様な「コンカフェ」
「コンカフェ」となると、メイドカフェ以上に多種多様なお店があるのではないでしょうか。コンセプトカフェ、略して「コンカフェ」。最近では「コンセプトカフェ」と「コンカフェ」もややニュアンスが異なるように感じます。
例えば、文房具カフェ。文房具をコンセプトにしたカフェ、「コンセプトカフェ」と言えるでしょう。でも、多くの人は「コンカフェ」とは呼ばないのではないでしょうか。
「コンカフェ」と聞くと、お店のメイン要素となるキャストさんがいて、チェキを撮れたりドリンクを差し入れたりできる店舗を思い浮かべます。
「コンカフェ」から私が思い浮かべる店舗を、「コンセプト・世界観へのこだわり」と「料金体系」でざっくり分類してみます。
コンセプト・世界観へのこだわり
- お店独自の世界観を構築、背景にストーリーを用意し、それに沿って内装やコスチュームをこだわって作り上げる。例えばキャストさんが「人魚」「魔女」、客は「旅人」「先輩」等、世界観に会った役割を与えられ、ロールプレイを楽しむテーマパーク的店舗。チェキ等アミューズメントメニューがあることも多い。
- そこまでコンセプトや世界観は作りこまれておらず、あくまでキャストの属人的魅力がメイン。
料金体系
- チャージ料+1ドリンク~滞在可能。カフェ的利用ができる。
- 40分飲み放題〇〇円のように、あらかじめ飲み放題前提の料金形態。ソフトドリンクのみ飲み放題が選べる店舗と、ソフトドリンク+アルコールどちらも含まれたセット料金のみ用意された店舗がある。バー的店舗。
最近ではキャバクラやガールズバーの情報サイト、求人サイトに掲載のある「コンカフェ」も見かけます。「コンカフェ」と呼ばれる店舗も多岐にわたりますが、馴染みのない方からすると「メイドのお店」以上に目立ったお店にイメージが引っ張られて一括りにされやすいのではないでしょうか。
「メイドカフェ」「コンカフェ」の要素分解、求めるものは人それぞれ
「メイドカフェ」「コンカフェ」に何を求めて行くのかは、きっと人それぞれ。
お店の魅力は様々な部分に表れますが、「メイドカフェ」「コンカフェ」の構成要素を私なりに分解して考えてみると、こんな感じです。
- 世界観・ストーリー
- 内装
- 制服・コスチューム
- フード
- 紅茶・コーヒー等のソフトドリンク
- お酒
- チェキ・ゲーム等のコミュニケーションの取れるアミューズメント
- ライブパフォーマンス
- メイドさん・キャストさんとのコミュニケーション
お店ごとにどの部分に力を入れているのか、どの要素を売りにしているのかは異なりますよね。「メイドカフェ」「コンカフェ」のイメージが一括りにされてしまうと、「お店の魅力」と「客の求めるもの」のミスマッチが起こりやすいと思います。
「メイドカフェって、メイドさんが萌え萌えきゅん!っておまじないをかけてくれるんだよね!」と思ってお店に行って、実際は「静かにお茶を嗜むお店」ならギャップに

あ、あれ……?(そわそわ)
となりますし、
「コンカフェって、非日常的世界観に没入できるんだよね!よーし、魔法使いに扮するキャストさんに会って、自分も魔法使い気分になるぞ!」と思ってお店に行って、実際は「うちは飲み放題制のみ!お酒を差し入れて女の子とお話してもらうのがメインですよ!」と言われたらギャップに

ガーン!!!
となりますよね。
お店のイチオシポイント、楽しみ方の異なる多種多様な形態が一括りに「メイドカフェ」「コンカフェ」と呼ばれることで、ミスマッチが起こる。
メディアに取り上げられるなど、その時々で目立ったお店にイメージが引っ張られることで、そうでないお店に興味を持つかもしれなかった将来の/潜在的なお客様が離れてしまう。
「メイドカフェ」「コンカフェ」定義ふわふわそもそも定義づけ難しすぎ問題によって、こんなことが起こっているんじゃないかなあ……と思います。
安心して楽しめるお店、「自分の好きな」お店に出会えるように
私の好きなお店は、誰かにとっては違和感を覚えるお店かもしれない。
私の苦手なお店は、誰かにとってはすてきなお店かもしれない。
「定義」や「正解」を決定づけるのは難しい多種多様な「メイドカフェ」「コンカフェ」の中で、それぞれが「好き!」と思えるお店に出会えたら良いですよね。
メイドカフェポータルZは、それぞれの「好き!」を伝える愛情表現の場でありつつ、読んでくださる方が「好き!」を見つけるきっかけになれたら嬉しいです。
「多種多様」といって認めるには難しいようなお店も正直出てきてしまっている中で、「メイドカフェ」「コンカフェ」に馴染みのない、初めて行く方でも安心して行けるお店を紹介したいと思います。(風俗と関わりがない、そういったものを想起させない。コンセプトにしっかりこだわりが感じられるお店。こんなお店が好きだし応援したい!)
皆さんが好きなお店に巡り合えて、安心して楽しめますように!
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